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青木柚×08sircus/KIJIMA TAKAYUKI|心と心をつなぐ、丁寧なものづくり

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青木柚×08sircus/KIJIMA TAKAYUKI|心と心をつなぐ、丁寧なものづくり
青木柚×08sircus/KIJIMA TAKAYUKI|心と心をつなぐ、丁寧なものづくり

職人の手作業によるクラフツマンシップが光る
「KIJIMA TAKAYUKI」の上質なハット

帽子デザイナーの第一人者である平田暁夫氏に師事した木島隆幸氏は、1995年に東京・代官山にアトリエを設立し、1999年に直営店をオープン。熟練した技術を持つ職人たちが、手作業でひとつ一つ丁寧に作り上げる帽子は、柔らかく心地よい着用感を生み出す独自の技法が用いられ、“一生もの”の質のよい定番アイテムに。前身のブランドから、2013年にブランド名を自身の名前である「KIJIMA TAKAYUKI」に改め、メンズ&ウィメンズラインの展開でコレクションをスタート。時代の空気感を独自の視点とバランス感覚で取り入れ、トータルコーディネートで活きるデザインを強く意識した帽子を生み出すこちらのブランドは、UNDERCOVERやTAKAHIROMIYASHITATheSololist.、ARTS&SCIENCEなど著名なジャパンブランドとのコラボレーションでも話題を呼んでいる。2024年春夏コレクションのテーマは「American 50s」。ティーンを巻き込み、伝統的な殻を打ちこわし、現代のアメリカン・スタイルの基礎となった1950年代がコレクションのインスピレーション源に。自由でプレイフルな素材やカラーリングがジェンダーを飛び越え、古き良きエレガンスと現代的なリズムが、ブランドのアイデンティティの柱となるハンドメイドの精神に調和している。青木柚さんが被るマスタードカラーのキャップは、アメリカの50年代独特のハッピーな色合いを彷彿させるベースボールキャップ。高密度なコットンを使用し、パッカリングによる膨らみ感が後頭部のシルエットを美しく見せてくれる。

ELASTIC BACK 6PANEL CAP[MUSTARD] ¥15,400

遊び心あふれるカラフルな帽子で
春のファッションの鮮度をアップ

「“青木”だからか(笑)、青という色が好きなんです。最近、“青藍(せいらん)”という、藍色のなかでも彩度が高い、紫みを帯びた暗い青色のことを知ってから、イヤホンや水筒、バッグなど藍色系統のダークブルーが多くなっています。無意識に好きな色なのかもしれませんね」と話してくれた青木さんが、ショップで手にとったのは、インディゴカラーのオーガニックコットン×ヘンプ12ccデニムによる「COTTON HEMP DENIM BUCKET HAT」と、鮮やかなブルーのウールアクリルニットの「KNIT DECK CAP」。
黒の「COTTON NYLON COWBOY HAT」は、ウエスタンハットがベースになったデザイン。長めに作られたツバのサイドだけを少し曲げて、サイドの耳をアップにするとモダンなウエスタンスタイルを楽しむことができる。

COTTON NYLON COWBOY HAT ¥22,000 KNIT DECK CAP ¥11,000 COTTON HEMP DENIM BUCKET HAT ¥22,000

はじめて交わした「おかえり」の言葉。
それは、偶然が紡いだ心と心の共鳴

「最近、仕事でネガティブな気持ちで家に帰ったことがあったんです。そのときに、近所でいつもお世話になっているお店のお母さまが、はじめて『おかえり』って言ってくれて。わかりやすく肩を落としていたつもりはないんです。でもそんなときに、『おかえり』って声をかけてもらえて……名前も知らないのですが、ずっと顔見知りではあって。なんかすごくそれが、最近いちばん心動かされたことです」

SILK LIKE SATIN SAILOR HAT ¥18,700

「聡明でかっこいい生き方をしたい」
表現者・青木柚の心を動かすもの

漫画家・絵津鼓氏による漫画「モアザンワーズ」(幻冬舎コミックス)、その後日譚である「IN THE APARTMENT」(大洋図書)というふたつの原作が織りなす、愛し合う男性同士とそれを見守るひとりの女性の日々を綴る物語。一昨年9月から配信されたAmazon Originalドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』は、同性愛や代理母など社会的なテーマを描きながらも、彼らの痛々しいほどのピュアで美しい愛が観る者の心を打つ話題作となった。
「『モアザンワーズ/More Than Words』は、夏の京都で撮影したんです。その撮影風景がいまでも、ふっと頭に浮かんでくることがあって。ことあるごとに思い出しては、お芝居をちゃんと大事に撮ってくださるチームだったということもあって、『すごく充実していたな』と感じるんです。ドラマの中の登場人物たちとの日々が、すべて偽物だとは思えなくて。だからなおさら、自分にとって本当に大切な経験だったし、贅沢な時間でした」

最後に、現在23歳の青木柚さんが理想とする人間像を訊いてみた。
「いろんな知識と言葉を持っている人を尊敬します。時代に合わせて自分の価値観を見つめ直せる人にも憧れますね。現場では、自分がこんなに若いのにも関わらず、歳上の大先輩方がとても優しくしてくださることもあって。そういう方って、考えることをやめずに生活しているので、知識とか言葉を自分というフィルターを通して、広げている。それは本当に聡明でかっこいい生き方だと思います。そんな人は内面からにじみ出るものが、やっぱりありますよね」

■青木さん着用アイテム
デニムジャケット ¥17,800、スウェットシャツ¥11,800、デニムパンツ ¥15,800
4F/VCM MARKET BOOTH<check it

ショップ名
KIJIMA TAKAYUKI
フロア
2F
電話番号
03-5422-3454
公式ブランドサイト
http://www.kijimatakayuki.com/
公式SNS
Instagram(@kijimatakayuki_official

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青木柚

2001年2月4日生まれ。神奈川県出身。2016年に『14の夜』で映画デビュー。第20回全州国際映画祭では主演映画『暁闇』(2018年)が招待上映される。主な出演作に、映画『アイスと雨音』(2018年)、映画『うみべの女の子』『MINAMATA』(ともに2021年)、NHK連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』、Amazon Originalドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』(ともに2022年)、映画『神回』『まなみ100%』、NTV『最高の教師』(ともに2023年)など。映画『不死身ラヴァーズ』が5月10日より、テアトル新宿ほか全国ロードショー。
Instagram(@yuzu_aoki_

 

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