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KOJIMA PRODUCTIONS × PARCO “DEATH STRANDING 5th Anniversary Exhibition & Popup”REPORT

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2024年11月に渋谷PARCOで開催された「DEATH STRANDING 5th Anniversary Exhibition & Popup」。本イベントはKOJIMA PRODUCTIONSの人気ゲーム『DEATH STRANDING』(デス・ストランディング。以下『デススト』)の発売5周年を記念した展覧会&ポップアップショップで、今後名古屋PARCO(2025年1月17日〜2月3日)、心斎橋PARCO(2025年2月7日〜2月17日)への巡回が決定している。

『デススト』は、ゲームクリエイターの小島秀夫氏が手掛けた、自身のスタジオ初のオリジナルタイトルだ。舞台は謎の現象デス・ストランディングの出現により、人々や都市が引き裂かれたアメリカ大陸。主人公である“伝説の運び屋”と呼ばれるサム・ポーター・ブリッジズは、依頼を受けて様々な物資を各地に届けながら、ネットワークインフラ「カイラル通信」を繋ぎ、分断された世界をひとつにしていく。

サム役を演じるのはノーマン・リーダス。戦場で出会う謎の男クリフにはマッツ・ミケルセン、配送会社フラジャイル・エクスプレスの社長役にレア・セドゥと、ハリウッドの俳優陣が名演を見せている。小島秀夫氏と親交のある映画監督ギレルモ・デル・トロも、デッドマンとして登場している。

圧巻のグラフィックで描かれるオープンワールドに、壮大かつ息を飲むストーリーテリング、魅力的なキャスト。そして唯一無二のゲーム性。これらの要素が絡み合い、世界累計1,900万人以上のプレイヤー数を誇る名作となり、発売から5年を迎える現在もなお愛され続けている。

本記事では、渋谷PARCOで開催された展覧会&ポップアップショップの模様をレポートする。

Photo
Sachiko Saito
Photo
Koki Morishima
Text
Neo Iida
Edit
RIDE Inc.

Index

KOJIMA PRODUCTIONS × PARCO「DEATH STRANDING 5th Anniversary Exhibition」

「DEATH STRANDING 5th Anniversary Exhibition」で注目すべきは、ゲーム中に登場する「配送センター」をイメージした空間を再現していることだ。「配送センター」は各拠点ごとに存在し、センター内には小さな配送端末が設置されている。サムはこの端末にアクセスしてミッションを受注したり、配達物を納品したり、プライベート・ルームで休んだりするのである。無機質で仄暗く、でもどこかほっとするあの場所を追体験できる。

「配送センター」をイメージした空間には、中央にポッドに入ったBB(ブリッジ・ベイビー)を抱くサムの像が置かれている。

また、これまで一般公開されていない制作資料、コンテなど、貴重なアーカイブ資料の数々も展示されている。

本作のアートディレクター新川洋司氏をはじめ、彼の率いるチームが手掛けた、登場キャラクター、クリーチャー、舞台などのコンセプトアートのビジュアルも豊富だ。

話題のゲームは、発売後すぐに多くのユーザーがのめり込み、あっという間にクリアしてしまうのが常である。『デススト』も、もちろん多くのファンがサムの物語を早々に体験し終えたはずだが、その強烈な体験は5年を経ても色褪せない。さらに様々なプラットフォームで展開されたことで、じわりじわりとユーザーを増やし続けた経緯もある。すでにプレイ済みでも、改めてiOS版の『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』を始めたという人も多い。また続編『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』(以下『デススト2』)の発表やA24との実写映画化など、常にホットな話題があることも、ファンの熱が冷めない理由のひとつだろう。

配送センターの空気感を味わい、制作のアーカイブに触れられる「DEATH STRANDING 5th Anniversary Exhibition」は、ともに荒野を駆け抜けたサムとの思い出と、再び出会える場所なのだ。

ショーケースの中には『デススト』に登場する重要なアイテムや、現在ティザーが公開されている開発中の続編『デススト2』に繋がるものも。例えば写真(左)のドールマンは2024年9月に行われた「東京ゲームショウ2024」で発表された新キャラクターだ。

2024年正月、辰年にちなんでKOJIMA PRODUCTIONSオフィスに設置されているルーデンス像と一緒に3月まで飾られていたEntei Ryu氏の作品「龍DENS」も特別に展示。

新川洋司氏が筆ペンで描くキャラクタービジュアルからは、墨の柔らかな強弱を通じて人物の個性が滲み出る。

額装されているのはサムとクリフのレプリカ衣装。フードに「BRIDGES」と入ったユニフォームは、サムの衣装デザインをベースにアレンジし、小島秀夫氏が2018年の東京ゲームショウに登壇する際に着用したもの。ミリタリージャケットは、スキャン時にレファレンス用に着用したもので、マッツ・ミケルセンのサインが入っている。

赤ん坊の人形は、E3 2016公開用ティザートレーラー制作時に使用された“ルー1号”。中央の手形模型は、2016年のE3の公開されたティザーに登場するルーの手形として使用したもの。1/1スケールのBBPOD(小島秀夫氏、ノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセン サイン入り)も。

入口には『デススト』を象徴する手形が。小島秀夫氏本人の手形を元にデザインしたもの。会期前に会場を訪れた小島秀夫氏のサインも。

会場の一角には、2015年のスタジオ設立とともにKOJIMA PRODUCTIONSのシンボルキャラクターである「ルーデンス」が設置されている。ルーデンスは“想像できないことを創造して、遊びで世界を広げていきたい。”という思いを掲げ、小島秀夫氏と新川洋司氏によって生み出された存在。天井と床はスタジオのエントランスのように真っ白な空間に仕上げられており、ルーデンスとの写真撮影を楽しめる。

渋谷PARCOの会場はB1F『GALLERY X BY PARCO』。キービジュアルにはPARCOの文字が配されたK2西配送センターに向かうサムの姿が。









DEATH STRANDING×米とサーカス コラボレーションメニュー

渋谷PARCOでは、『GALLERY X BY PARCO』と同じB1Fにあるジビエ・昆虫料理に特化した居酒屋『米とサーカス』で、ゲームの世界観をイメージした特別コラボメニューを提供。食の側面からも『デススト』を体感できるイベントとなった。

ゲーム内に登場し、サムの血液ゲージを回復する「クリプトビオシス」をモチーフにしたスイーツや、水平に配達しなければならなかったピザ、カイラル鉱石を模した金粉をふりかけたオニオンフライなど、サムが受注した依頼から着想を得た様々なメニューが登場した。

小島秀夫氏をはじめとするKOJIMA PRODUCTIONSの面々と、DEATH STRANDINGのアートディレクターを務める新川洋司氏、コンセプトアーティスト・デジタル造形作家のEntei Ryu氏もメニューを試食。味はもちろん、クリプトビオシスの造型やピザのパッケージのクオリティに歓声が上がった。









KOJIMA PRODUCTIONS × PARCO「DEATH STRANDING 5th Anniversary Popup」

KOJIMA PRODUCTIONSのオリジナルグッズといえば、『デススト』のTシャツや、シンボルキャラクターのルーデンスとアヒルをモチーフにしたトイ「アヒルーデンス」が人気だ。5FのPOPUPエリアではこれらのアイテムに加え、展示会オリジナルグッズを販売。小島秀夫氏の実際の手形プリントを使った5周年オリジナルロゴを使ったTシャツやフーディ、ステッカーやトレーディングピンバッジなども展開。

また、ロサンゼルス発の人気ストリートブランド〈Brain Dead〉とコラボレーションを行い、Tシャツやフーディを制作するなど、PARCOならではのスペシャルな仕掛けも。BRIDGES ロゴやBBPODなどのグラフィックを採用した<Brain Dead>による限定デザインは、ファンにはたまらないアイテムだ。





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