2008年のオープン以来、女性たちから熱い支持を受けるセレクトブティック「Sister」。ディレクター兼バイヤーの長尾悠美さんは、ファッションにとどまらない幅広い知識と審美眼を活かし、多方面でコラボを実現。また、近年のフェミニズムに共感し、女性の支援にも取り組んでいる。松濤にあるショップは、そんな彼女の脳内を再現したような刺激的な空間。カルチャーや社会問題を複合的に扱う「Sister」の世界が、渋谷PARCOでもお披露目されることになった。
- Photo
- Sachiko Saito
- Text
- Eimi Hayashi
- Edit
- RIDE MEDIA&DESIGN inc.
感度の高い女性たちを虜にするブティック
「Sister」のPOP UPが渋谷PARCOで開催
閑静な松濤エリアに路面店を構える「Sister」。デザイナーズやヴィンテージアイテムを展開するほか、映画配給会社「UPLINK」とのコラボレーショングッズやブックレーベル「twelvebooks」からの選書、さらには雑貨まで幅広く取り揃える。そのセレクトは、どれも長尾さんのフィルターを通した“意志”を感じるものばかり。確立されたスタイルを持つ「Sister」が3月2日〜15日まで、渋谷PARCO2F“GATE”でPOP UPを開催。先行販売などの企画満載の14日間だ。
Sister x PORTER 5way shoulder bag[BLACK]¥37,000+taxデザインも機能性も追求した人気作
5wayで使える「PORTER」とのコラボバッグが復刻
POP UPの注目アイテムのひとつが「PORTER」とのコラボバッグ。以前から好評の「5way shoulder bag」の復刻版だ。チェーンベルトやレザーベルトの長さを調節すれば、肩掛け、斜め掛け、手持ち、さらにはウエストポーチやクラッチにもなる優れもの。ロゴもレザー仕上げで、高級感が漂う。「一番のこだわりは、コンパクトながら長財布も入る収納力。私自身が長財布ユーザーなので、外せないポイントでした。自信を持っておすすめします」。
Pauline Sweatshirt ¥16,000〜¥22,000+tax ANCUTA SARCA UPCYCLED HANDMADEのシューズ。(左)RED&WHITE TOUNGUE KITTEN HEELS ¥85,000+tax、(中央)ANCUTA SARCA UPCYCLED HANDMADE RED & PINK UPPER KITTEN HEELS ¥95,000+tax女性著名人の刺繍入りスウェットや
アップサイクルの新鋭ブランドが先行販売
POP UPでは、独自のアンテナで仕入れた新規ブランドを先行販売する。カナダ発「Pauline」からは、長尾さんが敬愛する女性著名人の似顔絵刺繍入りスウェットが登場。クラフト感漂う、カンバセーションピースだ。売り上げの一部は女性支援団体へ寄付される。また、ルーマニア出身デザイナーが手がける「ANCUTA SARCA」より、ナイキのユーズドスニーカーを手作業でアップサイクルしたシューズがお目見え。数量限定なので、ぜひ店頭でチェックして。
ファンを唸らせるこだわり抜かれたアイテム
先行販売以外に、デレク・ジャーマン監督の映画『ザ・ガーデン』をフィーチャーしたグッズや、独ファッション誌「Tissue Magazine」とのコラボTシャツなどマニア垂涎のアイテムも。アパレル以外には、繊細な絵付けが美しい伊万里焼の器を販売。神泉の器店「器まるかく」から長尾さんがセレクトした逸品だ。「松濤のSisterの店舗ではお客様にお茶を振る舞うのですが、その際に使っている湯呑みも伊万里焼。そんな背景もあって販売を決めました」。
POP UPでは女性にフォーカスした書籍を販売。
アートを通じてフェミニズムを発信
女性のエンパワーメントを支援すべく新たな試みを続ける「Sister」。POP UPではその活動の一部として、女性アーティストにフォーカスしたアートブックを「twelvebooks」から選書し販売する。映画やアートにも精通する長尾さんらしいアプローチだ。「おすすめの映画は、女性やマイノリティの権利発展に努めてきたアメリカの最高裁判所女性裁判官ルース・ベイダー・ギンズバーグのドキュメンタリー『RBG 最高の85才』。わたしも独立後、希望を持つ女性のために貢献したいという思いが強くなりました。映画や書籍は趣味が高じて始まった企画ですが、フェミニズムに興味を持ってもらうきっかけとなれば嬉しいです」。
国際女性デーのために作られた「FEMHOOD」TEE。売り上げ10%は女性支援団体へ寄付される。- ショップ名
- Sister(BRIDGE)
- フロア
- 渋谷PARCO 2F
- 取り扱いアイテム
- ウィメンズ/雑貨
- 電話番号
- 03-6452-5932
- 公式サイト
- https://sister-tokyo.com/
- 公式SNS
- Instagram : @sister_tokyo
さまざまなカルチャーに出会える場所
「映画は私のスタイルのルーツ」と断言する長尾さん。松濤の店舗には映画関連の私物がたくさん置かれてあり、「Sister」の世界観を築く重要な要素となっている。コアな映画通の彼女が向かった先は、渋谷PARCOの8Fにある「WHITE CINE QUINTO」。カルチャー色の強い良質な作品を上映するほか、ファッションブランドとのコラボなど映画館の枠を超えた企画も行う。ジャンルに捉われず新たなことに挑戦する姿勢は、「Sister」のエスプリとも共鳴する。
ゆったりした座席で快適に映画鑑賞
買い物帰りに気軽に立ち寄って
「WHITE CINE QUINTO」のシアターは座席間隔が広く快適。特にF列は思いきり脚を伸ばせるので人気だ。各座席に肘掛けが2つ用意されており、ストレスフリーなのも嬉しい。リニューアル前から通い続けている長尾さんはこう語る。「リアルな雰囲気を味わえるのが映画館の醍醐味。劇場に足を運び、好きな作品を観るのは至福の時です」。そこでしか得られない体験がある、「WHITE CINE QUINTO」。気になる最新情報は公式サイトでチェックを。
充実したフード&ドリンクメニュー、何度も通いたくなるお得なサービスも
「WHITE CINE QUINTO」のひと味違ったフードとドリンクメニューにも注目。クラフトビールやフレーバーポップコーン、ジェラートなど、ちょっぴり贅沢感のあるラインナップだ。パッケージもスタイリッシュで、映画鑑賞を盛り上げてくれそう。また、渋谷PARCO内の飲食店で映画の半券を提示すると、割引やお得なサービスが受けられる。4回観ると次の1回が無料になるスタンプカードも配布中。会場に来て、濃密な時間を堪能してほしい。
- ショップ名
- WHITE CINE QUINTO
- フロア
- 渋谷PARCO 8F
- 取り扱いアイテム
- シネマ
- 電話番号
- 03-6712-7225
- 公式サイト
- https://www.cinequinto.com/white/teaser//
- 公式SNS
- twitter : @whitecinequinto
- 備考
- 営業時間:上映時間に準じる
長尾悠美
セレクトショップ「Sister」のディレクター兼バイヤー。国内外のデザイナーズブランドやヴィンテージアイテムをウィメンズ中心にセレクト。ファッションのみならず映画やアートにも造詣が深く、その幅広い知識と審美眼を活かして多方面でコラボレーションを展開。近年は女性の支援にも積極的に取り組む。2018年に独立。同年7月には渋谷区松濤に「Sister」をリニューアルオープン。
Instagram(@yummybrain)