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若葉竜也×COMME des GARÇONS|自分らしさで服を纏い、自分らしく自由に生きる

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若葉竜也×COMME des GARÇONS|自分らしさで服を纏い、自分らしく自由に生きる
若葉竜也×COMME des GARÇONS|自分らしさで服を纏い、自分らしく自由に生きる

COMME des GARÇONSのデザイナー川久保玲氏は、革新的なデザインとファッションの枠にとらわれない独創的な発想力で、世界のモード界を震撼させた。彼女が語った「本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。ファッションとは、それを着ている人の中身を含めたものなのです」という言葉は広く知られている。川久保玲氏が生み出した「COMME des GARÇONS SHIRT」を纏って、若葉竜也さんがファッションシューティングを。自分は何者かであり、自分はどう生きたいのか――COMME des GARÇONSというブランドの精神とも共鳴する彼の生き方にも迫り、インタビューを決行。

Photo
Chikashi Suzuki
Stylist
Toshio Takeda
Hair&Make
Fujiu Jimi
Text
Hisako Yamazaki
Edit
Mariko Araki , Naoko Kinoshita(RIDE)

 

纏う人のアイデンティを引き出す
「COMME des GARÇONS SHIRT」

1988年にフランス生産のシャツ専門ブランドとしてスタートした「COMME des GARÇONS SHIRT」は、シャツというオーソドックスなアイテムならではの奥行きや可能性を追求するブランドだ。現在では、ジャケットやTシャツ、ボトムス、スニーカーなども揃い、幅広いアイテムを展開している。

4月18日に渋谷PARCO2Fにオープンしたメンズストアは、「COMME des GARÇONS HOMME PLUS」のコレクションラインのほか、「COMME des GARÇONS SHIRT」「COMME des GARÇONS HOMME DEUX」「BLACK COMME des GARÇONS」といったCOMME des GARÇONSが展開するメンズブランドを一挙に集結させた大型ショップに。

若葉竜也さんは「COMME des GARÇONS SHIRT」を纏い、オールホワイトでスタイリングして撮影を。今では同ブランドではお馴染みとなった“ポリエステルの縮絨”による独特の風合いが、リラックス感を醸し出す。
「どことなく80年代を想わせるシルエットで、ゆるさもあってラフに着られる。それでいて、とても今っぽい。アップデートされたジャケットスタイルだと感じました」

ジャケット ¥102,300、Tシャツ ¥12,100、ボトムス ¥64,900/COMME des GARÇONS SHIRT
シューズ ¥53,900/COMME des GARÇONS HOMME PLUS

「“自分にないもの”って、
圧倒的にかっこよく見えます」

PARCO CRUISEに若葉さんが登場するのは2回目に。はじめての登場は、2022年に公開された映画『神は見返りを求める』のときであった。約3年の月日が流れたいま、彼のなかで実感できる成長や心の変化について訊いてみた。

「いやもう、悲しいかな…ないですね(笑)。簡単に成長できる器の人間ではないので。でも、基本的に目指しているもの、大切にしていることに関しては、あの時から何も変わっていなくて。変わらないようにしようとか、下手に成長しないようにしようとかも思っていたりするんで」

飄々として捉えどころがないように聞こえるが、彼の心はいつも自分自身をしっかり見つめ続けている。繊細にものごとを感じとるシャイな心――それこそが表現者・若葉竜也の大きな魅力なのだから。
「“自分にないもの”って、圧倒的にかっこよく見えます。たとえば、今日の撮影ではおしゃれな服を着て、寝転がったりしたじゃないですか……実は、めちゃくちゃ恥ずかしかったんです(笑)。それをポンッと普通にできちゃう人って、かっこいいですよね。自分にまったくない温度感で生きている感じだから、少し憧れます。
役作りの話も、普段は恥ずかしくてしないです。役作りとかって、なんだかよくわかっていないし。『わからない』というのも恥ずかしいし、わかっている感じにする自分自身も恥ずかしい。だから、芝居の話はしないという選択肢を(笑)。作品を観た方から感想を聞くときは、『作ってよかった』と思える瞬間です。(作品を)撮っているときは緊張するし、たくさんの人に見つめられて恥ずかしい……でも、撮影が終わって、それを楽しんでくださる人の声を聞くとやっぱり嬉しいですね」

京都人の“本音”と“建前”を描き出す
映画『ぶぶ漬けどうどす』

6月6日(金)より公開される映画『ぶぶ漬けどうどす』は、世界中の人々を魅了する古都・京都を舞台にしたシニカルコメディ。京都が大好きすぎて、京都のいちばんの理解者になろうと暴走したフリーライターの主人公・澁澤まどかが引き起こす大騒動。若葉さんは、まどかに一風変わった過激なエールを送る大学教授役を演じている。

「出来上がった映画は、とても面白かったです。監督の冨永(昌敬)さんとは、出会って10年近くになるのですが、僕らが予想している以上のことを提示してくる。新しい世界を見せてくれるので、なんかワクワクしますよね。時間を共有して出来上がった作品ですので、『こんな感じに仕上がっているのかな』と、ある程度を想像して映画を観るのですが、僕らの脳みその中には全然収まらないものが、スクリーンに映し出されていた。素晴らしいなと思いました。京都人の“建前”と“本音”が描かれていて、『僕はこんな意地悪な人って、京都で会ったことない』とも思いましたけど(笑)。でも、実際には実在するのかもという、ファンタジーなのか現実味のある話なのか……それが、わからないという面白さ。京都の方が観て、どんな反応があるのかがいちばん気になります」

「自分の思うまま好きに生きて
失敗したほうが、まだ納得できる」

インタビューの最後に、「働き方や生き方で、若葉さんが理想とする形はどんなものですか?」と訊いてみると、「最後にでっかいですね(笑)」という言葉の後にしばらく考えて、彼はまっすぐな視線でその答えを語ってくれた。

「生まれてから育ってきた時間とか、その人が想い、描いてきたものとか、個性とか……。それは一般から見たら、“ダメだ”と否定される部分も当然あったりする。でもいまは、ダメが許された時代が通り過ぎ、いろんなことが、がんじがらめになってきて。また、ほとんどの仕事がAIに取って代わるとも言われ始めているなかで、個性とか、時間みたいなことが価値になってきているのかなと。だからもう、『本当に好きに生きたらいい』と思っているんです。僕は。誰かの目を気にして、頑張ってきて、でも結果的にテクノロジーとか戦争とか……いろんなことが起きて、全部手放さなきゃいけなくなったときに、誰かの言いなりになって手放したことがいちばん後悔すると思うんで。それだったら、自分の思うまま好きに生きて失敗したほうが、まだ納得できるんじゃないかなと。なんか、そんなことをぼんやり考えていました」

ショップ名
COMME des GARÇONS
フロア
2F
電話番号
03-6416-1798
公式ブランドサイト
https://www.comme-des-garcons.com/

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若葉竜也

1989年6月10日生まれ、東京都出身。2016年公開の映画『葛城事件』で注目を集め、第8回TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞。2021年『街の上で』で映画初主演。2024年にドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』で第120回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞・最優秀助演男優賞、東京ドラマアウォード2024・助演男優賞、第49回エランドール賞・新人賞を受賞。主な出演作として、『愛がなんだ』(2019年)、『市子』(2023年)、『ペナルティループ』(2024年)、『ぼくのお日さま』(2024年)、『嗤う蟲』(2025年)など。冨永昌敬監督による、“京都愛”が強すぎる主人公が巻き起こす大騒動を描いた映画『ぶぶ漬けどうどす』が、2025年6月6日(金)より全国公開される。
Instagram(@ryuya_wakaba.official

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