自分自身と向き合い、生身の人間の本能を描く挑戦を続ける画家・友沢こたおさん。大作を含む新作の数々と、一部の過去作を交えて展示する大規模な新作展「SPIRALE」が、満を持してPARCO MUSEUM TOKYOにて9月16日(金)から10月3日(月)まで開催。渋谷PARCOにはプライベートでも訪れるという彼女が向かった先は、“DECADENTS(退廃)” がテーマの2022 AWコレクションを打ち出した「JOHN LAWRENCE SULLIVAN」と、META(高次の)貴婦人を提案する「PAMEO POSE」。心を動かすエモーショナルなファッションは、こたおさんの繊細な心と共鳴する。新しい自分へと対峙する、ファッションクルーズへ!
- Photo
- Kyohei Hattori
- Text
- Hisako Yamazaki
- Edit
- RIDE MEDIA&DESIGN inc.
着る人の感情を動かす
退廃的なエッセンス
JOHN LAWRENCE SULLIVAN 2022 AWのテーマは“DECADENTS(退廃)”。ブランドが追求し続けてきたテーラリングの概念をあえて崩していき、そこから生まれたクラウチングなシルエットなど、決して商業的なアプローチではなく、滲み出るアティチュードまでをも表現したコレクションに。ウィメンズのコレクションにおいては、毛足の長いSteiff(シュタイフ)のファーやベルベットのような光沢を再現する起毛素材など、寒さを懐かしみたくなるようなボリューム感と温かみのある素材も目立つ。「今季のルックは退廃的…めちゃくちゃタイプというか、ちょっと陶酔してしまいます」と語る友沢こたおさんは、普段から「JOHN LAWRENCE SULLIVAN」のアウターを愛用しているそう。彼女が着用したファーのショートブルゾンは、内側にもファーを配することで着るだけで美しい立体感が生まれ、まさにブランドの真骨頂であるテーラリングを感じられるアイテム。またパイソンのポインテッドパンプスは、フロント部分のソールがカットされ違和感や不安を感じさせるデザインに。2022 AWのテーマである“DECADENTS”のエッセンスが随所に反映されている。
Fur Zipped jacket ¥161,000、Cotton Jersey Turtle Neck Top ¥23,100、Vegan leather pleated skirt ¥99,000 WOMENS CUT OFF SOLE PUMPS ¥101,200知性を漂わせるソリッドな美しい空間で
新しい自分と対峙する
2003年、テーラードを基軸にしたメンズウェアブランドとしてスタート。強さとエレガンスが同居する男性像をコンセプトに置きながら、常にテーラードスタイルの拡張を図り、メンズウェアの可能性を追求し続けた「JOHN LAWRENCE SULLIVAN」。2010年 SSシーズンよりレディースラインもスタートさせ、メンズウェアで培ったテーラード技術を取り入れた、シャープで洗練された女性像を表現している。ここ渋谷PARCO店では、メンズとウィメンズをそれぞれフルラインナップで展開。壁一面のミラーや配管が剥き出しになった天井など、アートギャラリーのようなソリッドでインダストリアルな空間は、デザイナー 柳川荒士氏の哲学を物語っているかのよう。新しい服やアクセサリーを身に纏う、新しい自分自身と対峙し、新しい感情を知る――そんな心までも動かす感情的な空間なのだ。
自分というアイデンティティを主張する
YOSHiKO CREATiONとのコラボレーション
継続的にコラボレーションを行っている「JOHN LAWRENCE SULLIVAN」と「YOSHiKO CREATiON」。2022 AWコレクションにリリースされたコラボアイテムは、2017 AWシーズンに発表した釘アクセサリーを再解釈し、さらにアップデートしたネックレス、リング、イヤリング、イヤーカフの計13点を展開している。釘からつくられた十字架モチーフは、アーティスト佐藤貢が漂流物や廃材などを使用して製作した108点の十字架作品「108 Crosses」からインスピレーションを受けたものだ。こたおさんが付けている“Irregular chain earring”は、複数の異なるチェーンを組み合わせたピアス。耳元でさりげなく自分というアイデンティティを主張して。
Irregular chain earring ¥19,800理想の人間は母・友沢ミミヨ。
“パンクでいる”大切さを教えてくれる人
「美しいってなんだろう。“あるがまま”であるっていう――そういうものは美しいと思います。なんて言えばいいんだろうな…削ぎ落とされたっていうか。例えば素材とかもそうですけれども。服も着る人の中身というか、服を着る人にちゃんと軸があったら美しいんじゃないかって思うんです。私が理想とする人間像は、やはり母(友沢ミミヨさん)の姿が浮かんできます。母はたぶん、全部において私に影響を与えていますね。物事を打ち壊す勇気みたいなものがあって。やっぱり母は、生き方がパンクというか。すごい刺激的ですね。表現において“パンクでいる”っていうことのヒントをすごく与えてくれています。本当、日常の何気ない独り言も、悟りすぎているというか(笑)。悟っているけれども、常に狂気的なアイデアがポンポン自然に出てくる。私もそういう大人になりたいですね」
- ショップ名
- JOHN LAWRENCE SULLIVAN
- フロア
- 3F
- 電話番号
- 03-6416-5338
- 公式ブランドサイト
- http://john-lawrence-sullivan.com/
- 公式SNS
- Instagram(@johnlawrencesullivan_official)
Twitter(@JLS_Tokyo)