八木莉可子×KENZO｜過去と未来を見つめて、新しい季節へ

受け継がれる文化と技術
Nigoから高田賢三氏へのオマージュ

Nigo率いる「KENZO」は、2023AWコレクションで彼自身のバックグラウンドにあるふたつの要素を融合させ、未知なる世界観をつくりあげた。ひとつは、The Beatlesを代表とする英国カルチャーをはじめ、同じくNigoが傾倒するバンドThe Whoをフィーチャーしたモッズスタイル。そしてもうひとつは、剣道着にも用いられる「刺し子」という技法や着物といった日本文化。「joie de vivre(生きる喜び)」が込められた高田賢三氏のコレクションにもオマージュを捧げながらそれらを再編集し、新たな素材として登場したナイロン、デニム、ニット、ジャージなどに起用した。

纏って感じる「KENZO」のスピリット
パリのアイコニックな建造物をモチーフに

ランダムなストライプ柄のジャケットとスカートのデニムセットアップは、パリのアイコニックな建造物からインスピレーションを受けたもの。そうしたコレクションの説明をするまえに、八木さんに着用した感想を尋ねると――
「なんて言ったらいいんだろう…不思議な感じで。服というよりも、アイコンやマークを見ているような感覚でした。着用してみると、自分も実際にアイコンになったような感じで」と、考え込みながらも言葉は鋭く的をついていた。纏うことで、直感的な感情に働きかけるほどに伝わるブランドのスピリットがそうさせたのだろう。

スケートボードカルチャーにリスペクトを込めた
スニーカー「KENZO-DOME」が登場

ブランドのフィロソフィーは、新しく放たれたスニーカー「KENZO-DOME」にも光る。ネーミングは、パリのパレ・ド・トーキョー敷地内にあるスケートボードスポットである「DOME」にリスペクトを込めて。90年代のスケートボードカルチャーを再解釈し、フラットなアウトソールに弾力性と柔軟性を備えたスエードとグレインレザー素材を組み合わせた。

この日、八木さんが纏ったTシャツに映える、The Whoからインスパイアされた'KENZO Target'ロゴや、ブランドの新たなロゴはレザーの小物類にまで広がる。「KENZO」のコードを載せたアイテムを楽しんで。

「ちょっとでも誰かのプラスになれたら」
表舞台に立つ使命と幸福

足を踏み入れると、思わず気分が高揚するような鮮やかな色合いのKENZO 渋谷PARCO店。ファッションでポジティブなエネルギーを提供し続けているブランドの姿勢は、空間にも宿る。

仕事と並行しながら、大学の卒業論文執筆の真っ最中だという八木さんは、「幸せ」について仕事でも論文でも考えていきたいと語る。 「日本はG7の中でも幸福度が一番低いというニュースを見て、大学では幸福度とメディアのつながりを勉強しています。幸せな考え方をしているようで口にするのが恥ずかしいんですけど……仕事でも、俳優としての具体的な目標像があるというよりは、ちょっとでも誰かに何かをプラスすることができたら嬉しい。そう思って活動しています」。22歳、未来へ向けた等身大の言葉が眩しい。

ショップ名

KENZO

フロア

2F

電話番号

03-6712-7177

公式SNS

Instagram : @kenzo

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