「『この服は宇宙人みたい!』と思ったら、自分が宇宙人だと思って着ればいい。そんな気持ちになれると、また新しい自分にも出会えるから」と、ファッションの魅力を語る木村カエラさん。今年でデビュー20周年。なにものにもとらわれず、水のように融通無碍にファッション、ヘアスタイル、メイクを自由に楽しむ彼女は、時代のポップ・アイコンへ。昨今、海外からも注目を集めるスクールガールスタイルを求めて、「COMME des GARÇONS GIRL」をショップクルーズ。10月に日本武道館で開催される20周年ライブにかける想いについてもインタビューした。
- Photo
- Kisshomaru Shimamura
- Styling
- Mana Yamamoto
- Hair&Make
- Mihoko Fujiwara
- Text
- Hisako Yamazaki
- Edit
- Mariko Araki , Naoko Kinoshita(RIDE)
スクールガールに恋をする。
セーラーカラーが魅力の24SSコレクション
「COMME des GARÇONS」の川久保玲氏が2015年にスタートしたブランド「COMME des GARÇONS GIRL」。ピーターパンカラーのポプリンシャツやセーラーカラーのジャケット、カーディガンやプリーツスカートなど、制服を想起させる遊び心あるディテールを取り入れたロマンティックなアプローチで、自由奔放なスクールガールスタイルを楽しむことができる。 木村カエラさんが着用している24SSコレクションでは、スクールルックのデザインをさらに広げて展開し、セーラーカラーのシングルジャケットやジャージ、金ボタン、厚底ローファーといった、まるで本物の制服のようなムードが魅力だ。「このセーラーカラーのジャケットが、とてもかわいいなと思いました。仕事に出かけるとき、このジャケットにデニムを合わせても素敵だし、ワンピースを着てジャケットを羽織れば、きちんとした服装をしなければならない大事な式などにもカッコよく着られそう。いろんな着こなしができそうです」
定番から限定品まで豊富なラインナップが揃う
「COMME des GARÇONS GIRL」初の単独店
渋谷PARCO1Fにある公園通り沿いのこちらのショップは、定番から限定品までが一堂に会した「COMME des GARÇONS GIRL」初の単独店。白を基調としたクリーンな店内の天井を見上げると、大きな球体があしらわれ、訪れる人を真っ白な雲で優しく包み込んでくれるような、ドリーミーな気持ちへと誘ってくれる。渋谷PARCO店では、“COMME des GARCONS GIRL SPECIAL”と題した店舗限定アイテムを豊富にラインナップ。なかでも注目したいのは、カエラさんが持つ「PU フリルバッグ」。「COMME des GARÇONS GIRL」らしいフリルの要素を、メインコレクションでもお馴染みのポリウレタン素材のバックに取り入れ、軽快でフェミニンな印象に仕上げている。
セーラーカラージャケット ¥90,200、スカート ¥60,500、フレアスカート(インナースカート)¥61,600、プラットフォーム ローファー ¥61,600 PU フリルバッグ(A4サイズ)¥25,300
自分を色にたとえるなら、赤と青。
それは“戦闘的ファンタジー”な色合い
「COMME des GARÇONS GIRL」の永遠のテーマであるスクールガールスタイルをアップデートさせたストライプのセットアップも24SSの新作。カエラさんらしい、ヴィヴィッドな赤の厚底ローファーをスタイルのアクセントにチョイスした。
「昔、ラジオ番組でオーラが見える人に会ったことがあるんです。そのときに『あなたは赤とターコイズブルーがある人ですね』と言われて。だから自分自身を色でたとえるなら、赤と青。でも、赤のほうがちょっと強いかな。その方がおっしゃるには赤はいつも闘っている人。でも、青はふざけて遊んでいるイメージみたいで(笑)。『カエラさんは、戦闘的ファンタジーですね』って言われて。それで、『戦闘的ファンタジー』(2019年)という曲を作ったこともあるんです。
ファッションの魅力は、型に収まらずにいられること。新しい自分になれること。自分で“似合う”と思えば、絶対になんでも似合うんです。でも、“似合わないな”と思って服を着ると、絶対に洋服に負けちゃうんです。そういうところが、私は大好きで。『この服は宇宙人みたい!』と思ったら、自分が宇宙人だと思って着ればいい。そんな気持ちになれると、また新しい自分にも出会えるから。それがファッションの大きな魅力だと思います」
ストライプ プリーツスカート ¥60,500、プラットフォーム ローファー ¥61,600
「20年って、人生を大きく変えるほど長い月日」
20周年の日本武道館ライブにかける想い
2024年6月23日にデビュー20周年を迎えたカエラさん。20周年というアニバーサリーを記念して、今年10月に4度目となる日本武道館でのワンマンライブが予定されている。20周年ライブへの想いを訊いてみた。
「すごいことだと思っています。助けていただいたり、関わってくださった方々がたくさんいて、私はここまで来れた。だから、本当に感謝の年だと思っていて。20年って、人生を大きく変えるほど長い月日。20年間ずっと私のことを応援してくださるファンの方たちがいて――子どもが産まれたり、新しい出発をしたり、誰かと別れたり……きっと、みんなにとってもこの20年はいろんな時間だったと思うんです。その中で、私の音楽を聴いて過ごしてくれた時間もあるはずで。なんかそう考えると、ファンの方は“友達”みたいなもの。『私たち、頑張ったよね!』って(笑)。そういう『ありがとう』という気持ちを伝えるライブにしたいと思っています。ずっと一緒に、共に生きてきたねという想いと感謝の気持ちを表せたらいいなと思っています」
- ショップ名
- COMME des GARÇONS GIRL
- フロア
- 1F
- 電話番号
- 03-6455-0812
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木村カエラ
10月24日生まれ、東京都出身。2004年6月にシングル「Level 42」でメジャーデビュー。2013年にはビクターエンターテインメント内にプライベートレーベル・ELAを設立。今年10月26日には、20周年のアニバーサリーイヤーを記念して、ワンマンライブ「KAELA presents GO! GO! KAELAND 2024 -20years anniversary-」を約12年ぶりとなる東京・日本武道館にて開催。本ライブの発表とともに、20周年を記念した特設サイトもオープン。
Instagram(@kaela_official)